製薬・医療関係者のみなさまへ
新薬開発にHigh-through put screeningやCombinatorial chemistryが導入され、次世代医薬品候補として、難水溶性の薬物が数多く取りあげられるようになりました。そのため、これらの化合物の製剤化のための物性改善や処方設計、さらには新しい投与ルートや投与方法の開発が強く望まれています。現時点で薬効を認められた新薬候補物質のうち、約40%もの物質は水に不溶または難水溶性であり、研究開発および新薬誕生の遅延をもたらしている要因であるといわれています。また、市販されている医薬品においても溶解性に何らかの障害を持つことが頻繁に起こり、副作用の増大や投与量の制限をもたらしています。
そのなかで、ナノ粒子製剤が注目されています。ナノ粒子化により、上記薬物の物性が改善され、製剤に新しい機能を賦与できる可能性があるためです。即ち、薬物粒子自身の溶解性が改善され、それにより薬物の生物学的利用能や薬効が向上することが期待できます。
例えば、経粘膜投与製剤の場合、薬物及び薬物キャリアーのサイズをサブミクロン化すると薬物キャリアーは粘膜層に侵入することが出来るようになり、結果的に薬物の放出を持続化でき生物学的利用能が向上します。また、粒子径を100nm以下にすると、血中滞留性が向上する事が知られています。局所投与されたナノ粒子製剤が、マクロファージに貪食しされ遊走することにより、組織内部まで侵入し薬理効果を向上させる事も見つかっています。
さらにDDS技術を併用することにより、組織指向性(ターゲッティング)や、薬物の放出制御や安定性の向上だけでなく、新機能を発現する可能性もあります。
弊社技術は、可溶化のための添加剤を必要とせず、難水溶性物質をナノ粒子化することにより水中に分散させる技術です。分散された粒子は約数十nm〜百数十nmまでの範囲で粒子径をコントロールすることが可能であり、サイズ分布幅も非常に狭い範囲に抑えることができます。
特徴的な効果として、可溶化剤による薬効阻害及び毒性がなくなる、粒子径のコントロールによる副作用の軽減、表面積増加による薬効の増大が挙げられます。また、これらの効果により、生産性の改善やコスト削減などが考えられます。
弊社技術により、添加剤及び溶解剤を一切使用することなく難水溶性抗がん剤(原薬)を水中に分散させた実績があります。市販薬との薬効を動物実験(マウス)により比較したところ、約1/20の使用量で同等の効果を確認することができました。
レーザー照射前、照射後

